ジュエリーワンダーラスト

エシカルジュエリーブランドの立ち上げ準備の記録と海外暮らしについて。

ご当地CMのノスタルジー②

山梨・甲府の旅2日目。といっても、今回の目的は前日の工房との打ち合わせだけだったので、2日目は完全に観光である。せっかく日本の宝石のメッカである甲府に来たのだから、宝石関連の場所を色々と訪れてみたかった。

 

まずはもちろん山梨ジュエリーミュージアム

www.pref.yamanashi.jp

がしかし、よりにもよって私が訪れた週は、展示品の入れ替えで休館。不運すぎる。

 

もう一つ有名どころとして富士河口湖にある、山梨宝石博物館。

www.gemmuseum.jp

HPを見る限りとても魅力的だが、問題は少し距離があるということ。私は車ではなかったので二の足を踏んだ。工房の方に、「ここだけのために2時間かけていく価値はありますか?」と直球でお尋ねしたところ、「うーん」と悩ませてしまった。色々察して今回は残念ながら断念。

 

ということで、結局私が訪ねたのはこちらだけ。

jewellery.koshuyumekouji.com

実は1年以上も前から、「コロナが落ち着いたら行く場所リスト」に入っていた。

アンティークジュエリーだけを集めた美術館なんて素敵に決まってる。

f:id:jewellerywanderlust:20211205171327j:plain

 この美術館にはアクセサリーショップが併設されていて(というよりショップがメインのよう)、そこでチケットを買ってから入る。そこのジュエリーショップにはそこそこお客さんがいるのだが、美術館の方は全く人がいない。ということで、たったひとりのお客となった私は、さほど大きくない館内を行ったり来たり3周はした。

 

残念ながら館内は撮影禁止なので写真はないが、上に貼ったリンク先のHPには「GALLERY」というページがあって、展示品の一部が見られるようになっている。展示品はすべて、館長である丹沢良治氏が何十年かけて集めた個人コレクションである。アンティークジュエリー好きとしてもとても満足な展示内容で、何よりこれだけのコレクションを個人が集めて、ついには美術館を作ったのかと思うと夢があるではないか。

 

今回の旅で訪れたところがもう一つ。藤村記念館である。旅行するまで全く名前も存在も知らなかったのだが、駅の前にどーんと移築されているので、知らずに行っても誰でも気がつく。

f:id:jewellerywanderlust:20211205225455j:plain

見よ、この立派な擬洋風建築を。黒と白というカラーリングが最高にシック。ここに住みたい。

 

私は擬洋風建築が好きだ。アンティーク好きは大体みんな好きだと思う。東京にもいろいろ有名どころがあるが、全国に点在している。その多くが元行政施設や学校、郵便局、診療所、工場などで、今はこの藤村記念館と同じように行政によって保存されていたりする。しかしもっと小さい規模のものも結構あって、そうしたものは行政の保護も受けられずに朽ちていくばかりだ。耐久性やリフォーム代なども考えると買おうという人も中々いないのだろうが、私は家を買うならばこれくらい歴史と個性のある家がいい。いつか本気で買いたいが、残念ながら自分に社会的信用があるとも思えないので、一括で買えるようになるまで貯金生活をした方がよさそうだ。

 

たっぷり1時間かけて藤村記念館を見学した後は、駅中の武田信玄公展をみたり、駅近の夢小路でランチを食べたりし、どんだけ近場で済ませるつもりだと言いたくなるようなスケジュールをこなして、帰路についた。

 

交通渋滞にはまったバスに若干酔いつつ、予定より1時間遅れで新宿に到着。甲府にはきっと、これからずっとお世話になる。そう遠くない未来にまた訪れる機会もあるだろうから、その時は工房の人に東京土産を忘れずに買っていこうと心に決めた。