ジュエリーワンダーラスト

エシカルジュエリーブランドの立ち上げ準備の記録と海外暮らしについて。

住むなら銀座・日本橋がいい

なぜか街には、同じような風貌や雰囲気の人が集まってくる。

 

下北では菅田将暉系ファッションのおしゃれ男子が古着屋を物色しているし、新宿・歌舞伎町では不健康そうな女性が異様に大きな荷物をもって心もとなく歩いている。

 

かく言う御徒町はどうだろう。いまどきの若者は見かけず、仕事の用事で来たであろうビジネスマン、ショーケースをのぞき込む外国人、そして自転車を漕ぐおじちゃんおばちゃん。

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私はまだ御徒町には「所属」していない。その街に「所属」するためには、数度訪れただけではだめで、そこに自分の学校があるだとか、勤め先や得意先があるだとか、とにかくある一定期間コンスタントに通って自分に馴染ませる必要がある。

 

見知らぬ街というのは、買ったばかりのシャツみたいにパリッとしていて体に馴染まず、多少の緊張感と居場所のなさを感じるものだ。まさに今の私は、一種の緊張感をもって御徒町に通っている。

 

今回御徒町を訪れた目的は、キャストを依頼すること。ついにゴム型が出来上がったので、それを持参して、ついに金属でキャストしてもらうのだ!

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本当ならばゴム型まで作ってくれた工房に最後までお願いできる予定だったのだが、土壇場になって、エシカルゴールドを使ったキャストが難しいことが判明した。エシカルゴールドとは、採掘者の労働環境や賃金などがフェアであることが証明されていたり、環境になるべく配慮して掘削されたゴールドのことだ。値段は割高であるがそれだけの価値がある。

 

そのため一からキャスト屋探しを行うことになったのだが、これが結構難航した。まず地金持ち込みOKのところが少ない。また、OKでもよくよく聞いてみるとそれは持ち込み分の料金を差し引くという意味で、持ち込み分だけを使って別個でキャストしてくれるわけではないということ。他のゴールドと混ざってしまうということが往々にしてあった。

 

しかし、お得意のグーグル検索で片っ端から日本中のキャスト屋を検索、候補先に問い合わせをするといういつもの手法で、今回の御徒町のお店に行きついた。

 

いざ、御徒町

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グーグルマップを頼りに目的地に着くと、そこはお店というより事務所といった感じで、中では職人らしき人々が忙しそうに作業をしていた。

 

今回も事前にHPをチェックし、何なら電話もしてから尋ねたので、勇気をもって事務所内に足を踏み入れた。HPには「受付」があると書いてあったが、中を見渡してもそれらしいものは特になく、誰に話しかけていいのか分からず立往生した。私のすぐ後に来た常連らしいお姉さんに先を越される始末。

 

幸いそのあとすぐに、入り口に突っ立ている私に親切なお店の方が気が付いてくれ、無事にキャストの依頼をすることができた。ジュエリーの作製工程に関してド素人な私は、ここぞとばかりに今後の流れについて質問した。とりあえずシルバーで試作してみて、OKならばエシカルゴールドもしくはリサイクルゴールドでキャストしてもらうことにした。NGならば原型の修正を頼んでゴム型を作り直す。出来上がりは年明けだが今から期待半分、不安半分だ。

 

サンプルが出来上がるまであと少しのようにも思えるし、まだまだ先とも思える。それまであと何度御徒町に通うのだろうか。「せっかく御徒町に来たのだからここ寄ろう」みたいなお店がまだ一軒もないので、そろそろ行きつけのカフェとか見つけたい。